U-1000m: ひさし屋根/洞穴etc

今まで見てきたのは一辺が2〜3kmほどの巨大人工物だった。このサイズはまだまだ多くあるのだが、今回は1km以内のものも紹介しておこう。

右上の補正画像で見ると白い三角形の板のようなものがある。下は立体的に加工した図。ひさしのような感じだ。その一辺は約350m。



一瞬、崖から何か怪獣のようなものが出ている?。しかしまあこれはクレーター孔なのだろう。画像はこちらで補正加工したもの。



(過去に作製した画像なので番号は関係ありません)
ESA画像に奇妙な穴が写っている。クレーターでもないし火山とも違うようだし。この洞穴の直径は約300m。より解像度の高いMGS(マーズ・グローバル・サーベイヤー/NASA)画像があったので比較してみた。拡大して見ると穴の内部は砂地のようだ。しかし僅かに見える幾筋もの曲線は何が原因なのか?。更に不思議なことに…

洞穴から少し離れた南にダーク・スポット(暗色地帯)が広がっている。補正して暗さを取り除くと、そこはまるで焼け跡か腐敗跡かといった様相だ。穴から南に向かって暗色の液体かガスが拡散しつつ流れた跡がついている。それが原因なら流出量から考えて穴の内部は奥深く広がっているに違いない。
「Geographic Explanation」で説明したように、この辺りは数十億年前に大洪水に襲われた地域であり、当然この部分も水の激流に削られて平坦になっているはずだ。それなのに焼け跡のような地形で今残っているのは、この現象がおそらく洪水後に起きたからだろう。そしてストームに運ばれる砂に埋もれていないのは、最近の出来事だったのかもしれない。